トランペットと言えば、その音色と演奏性で世界中のプロフェッショナルからアマチュアまで幅広く愛されているヤマハとバック。
これら二つのメーカーは、トランペット製造の世界で長年にわたりその地位を保持してきました。
しかし、これらのブランドが提供するトランペットは、その製造方法や特性、価格帯など、さまざまな点で大きく異なります。
この記事では、ヤマハとバックのトランペットの違いを詳しく解説し、どのように自分に最適なトランペットを選ぶべきかについても説明します。
- トランペットのヤマハとバック
- ヤマハとバックの歴史
- ヤマハのトランペットとバックの違い
- トランペットの購入方法
結論を先にに言うと初心者はヤマハが良いのではないかと思います。
その理由をこれから述べますね。
トランペットのヤマハとバック
ヤマハとバックは、それぞれ異なる歴史と伝統を持つメーカーです。
それぞれについて説明していきます。
ヤマハの歴史とトランペット
「ヤマハ株式会社」は1987（昭和62）年10月1日、その前身「日本楽器製造株式会社」から現在の社名に変更しました。
ヤマハのトランペットの歴史は、1963年に本格的な開発が始まったところからスタートします。
ヤマハブランド管楽器一号機として、トランペットYTR-1が1966年に発売されました。
1970年には豊岡工場が操業を開始し、ヤマハ管楽器生産の中心となりました。
同年、ハイエンドのトランペット「Custom」シリーズ19機種が発表され、その後もラインナップは次々と拡充されていきました。
また、1973年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバーとの共同開発が始まるなど、世界的な楽団とのコラボレーションも積極的に行っています。
ヤマハは、製品の品質を維持しつつ現在も「Xeno」というモデルを中心に進化し続けています。
バックの歴史とトランペット
1890年ウィーン生まれのヴィンセント・シュローテンバッハ（芸名：ヴィンセント・バック）は、機械工学の学位を持つ一方で、トランペットの演奏者としても名を馳せました。
第一次世界大戦後、彼はアメリカへ渡り、ボストン交響楽団、メトロポリタン歌劇場管弦楽団で活躍。
その後、演奏活動を通じてマウスピースの重要性を認識し、マウスピース製作に乗り出しました。
1918年にマウスピースの製作を本格化し、高品質な製品は50ドルで販売され、評価されました。
その後、バックは自身の名を冠したトランペットとトロンボーンを1924年と1928年に発表。
これらは「ストラディヴァリウスのトランペット」と称賛され、世界恐慌時でも成功を収めました。
現在もバックのトランペットは、世界中のプレーヤーに愛され続けています。
ヤマハのトランペットとバックの違い
ヤマハとバックの製造工程の違い
文字で見るよりも動画で比較する方が分かりやすいと思うのでそれぞれの製造工程をご覧ください。
ヤマハ
バック
楽器が作られる工程を見るのってんだかワクワクしますね！
ヤマハとバックのスペックの比較
ヤマハとバックのトランペットは、そのスペックにおいても大きな違いがあります。以下の表は、それぞれのブランドの主要なスペックを比較したものです。
| 項目 | ヤマハ | バック |
|---|---|---|
| 価格帯 | 8万円代〜50万円代 | 19万円代〜70万円代～時価 |
| 製造方法 | ベルの成形やバルブ周りは機械製造(特に入門モデル） | 主に職人の手作り |
| 製造国 | 日本 | アメリカ |
| 音色 | 上品でお淑やか、バリバリとした音が可能 | 柔らかく太い息で優しい音、強い細い息で鋭い音 |
| 品質 | 精密な機械製造で作る部分が多くピッチのズレが少なく、品質にブレが少ない | 手作りで楽器ごとにクセがあり、個体差がある |
| 吹奏感 | 癖がなく初心者にも吹きやすい | 個体差もあるので上級者向き |
ヤマハトランペットの特徴と価格帯
ヤマハのトランペットは初心者向けのエントリーモデルから、上級者やプロ向けの高度なモデルまで、さまざまな演奏ニーズに対応しています。
日本のメーカーなので日本人にも吹きやすく、中高の吹奏楽部からプロの演奏者まで幅広く使われています。
価格帯は約８万円～５０万円
そして、ヤマハのトランペットの最大の特徴は、その高い品質と均一性です。そのため、どの楽器を選んでも安心して演奏することができます。
バックトランペットの特徴と価格帯
バックのトランペットは、その独特の音色と表現力にあります。
職人の手作業な部分も多いため楽器の個体差もあるので楽器の選定が特に重要になってきます。
吹きこなすには高い演奏技術が必要になってきますが、一度はまると他の楽器にはないトランペットの魅力の虜になってしまうでしょう。
価格は約20万円～70万円。モデルによっては時価となっています。
トランペットの購入方法
専門の楽器店で購入
トランペットを購入方法として、専門の楽器店で購入があります。
楽器店では、実際に楽器を手に取りその音色や演奏感を確認することができます。
また、専門のスタッフからアドバイスを受けることも可能です。
決して安い買い物ではないので実際に手に取って選べる利点が高いです。
ネット通販で購入
最近ではネット通販で購入する事もできます。
ネット通販では、自宅から楽器を選び、購入することができます。
また、価格比較も容易で、よりお得に楽器を手に入れることが可能です。
しかし、楽器には個体差があるため必ず良い楽器に出会える。
というわけではないですが、近年どこのメーカーも品質のばらつきは少なくなってきているため選択肢の一つとして人気になってきています。
それぞれのメリット・デメリット
専門の楽器店で購入するメリットは、実際に楽器を試奏できることと、専門的なアドバイスを受けられることです。
しかし、価格はネット通販に比べて高めであることが多いです。
一方、ネット通販のメリットは、価格比較が容易であることと、自宅から購入できる便利さです。
しかし、実際に楽器を試奏することはできません。
| 専門店 | ネット通販 | |
|---|---|---|
| メリット | ・実際に楽器を見ることができる ・実際に楽器を試奏することができる ・店員から直接アドバイスや情報を得られる | ・在庫が豊富で幅広い選択肢がある ・価格が専門店よりも安い場合がある ・ 自宅から簡単に購入できる |
| デメリット | ・価格がネット通販よりも高くなることがある ・遠方に店舗がない場合、足を運ぶ手間や費用がかかる | ・実際の楽器を見ることができない ・試奏することができない ・直接的なアドバイスや情報を得ることが難しい |
まとめ：ヤマハとバックの違いを理解して自分にあったトランペットを
ヤマハとバックのトランペットは、その製造方法、特性、価格帯など、さまざまな点で大きく異なります。
しかし、どちらのブランドも、その高い品質と独自の音色で、世界中のトランペット奏者から愛されています。
自分に最適なトランペットを選ぶためには、これらの違いを理解し、自分の演奏スタイルや予算に合った楽器を選ぶことが重要です。
そして、楽器を購入する際には、専門の楽器店で試奏すること、ネット通販で価格を比較することなど、様々な方法を活用して、最適な選択をしましょう。
- ヤマハとバックはトランペット製造の2大メーカーであり、世界中で愛されています。
- ヤマハの歴史は1963年に始まり、現在も進化を続けています。一方、バックはヴィンセント・バックによって始められ、個体差のある手作りのトランペットが特徴です。
- ヤマハとバックの製造工程やスペックには大きな違いがあります。ヤマハは機械製造で品質の均一性が高く、バックは職人の手作業で個体差があります。
- トランペットの購入方法としては、専門の楽器店で試奏しながら購入する方法と、ネット通販で比較して購入する方法があります。
- ヤマハのトランペットは幅広い価格帯と高い品質が特徴であり、初心者からプロまで幅広く使われています。一方、バックのトランペットは独特の音色と表現力があり、演奏技術が要求されます。
- 専門の楽器店で購入するメリットは試奏とアドバイスが受けられることであり、ネット通販のメリットは価格比較と自宅からの購入ができることです。
- 自分に最適なトランペットを選ぶためには、ヤマハとバックの違いを理解し、自分の演奏スタイルや予算に合った楽器を選ぶことが重要です。
- 専門の楽器店で試奏することやネット通販で価格を比較することなど、様々な方法を活用して最適な選択をしましょう。
